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出来高請求とは?請求書の書き方と計算の例

2026年9月9日 Genbaly編集部

工事が長くなると 材料費や職人さんへの支払いが先に出ていき 入金は工事が終わってから。これでは資金繰りが苦しくなります。そこで使われるのが「出来高請求」です。

この記事では 出来高請求のしくみと 請求書の書き方を 計算の例つきで説明します。

出来高請求とは

出来高(できだか)とは 工事がどこまで進んだかを 金額で表したものです。出来高請求は その進んだ分だけを 月ごとなどに区切って請求するやり方です。

たとえば500万円の工事で 今月までに半分終わっていれば 250万円分を請求できます。工事が終わるまで待たずに入金があるので 材料費や外注費の立て替えが軽くなります。

元請けとの契約で「毎月末締めで出来高払い」と決まっていることが多く 工期が数か月にわたる工事では よく使われます。

前払金や分割払いとのちがい

払い方いつ払われるか金額の決まり方
前払金工事を始める前契約金額の何割 と最初に決める
分割払い決めた時期ごと「着工時 中間 完成時に3分の1ずつ」など最初に決める
出来高払い締め日ごと(毎月など)その時点で終わった工事の分だけ
一括払い工事が終わったあと契約金額の全部

出来高払いは「実際に進んだ分」で金額が決まるのが特徴です。工事が予定より早く進めば多く 遅れれば少なく請求することになります。

出来高の計算の例

出来高は 工事を工種ごとに分けて「どれだけ終わったか」の割合をかけて出すのが一般的です。契約金額500万円(税抜)の工事で 2回目の請求をする例を見てみましょう。

工種契約金額進み具合出来高
仮設工事500,000100%500,000
基礎工事1,200,000100%1,200,000
躯体工事2,000,00050%1,000,000
内装工事1,000,0000%0
諸経費300,00040%120,000
合計5,000,00056.4%2,820,000

先月の1回目で 仮設と基礎の170万円をすでに請求しているとします。今回の請求額は 出来高の合計から前回までの請求を引いた金額です。

出来高の合計2,820,000円
前回までの請求1,700,000円
今回の請求(税抜)1,120,000円
消費税(10%)112,000円
今回の請求(税込)1,232,000円
残り(契約金額 − 出来高)2,180,000円
「今回終わった分」を足していくより「今までに終わった分の合計 − 前回までの請求」で出すほうが 計算のずれがたまりにくく おすすめです。

請求書に書くこと

出来高請求の請求書は ふつうの請求書の項目に加えて 次の数字を並べておくと 元請けが確認しやすくなります。

工種ごとの内訳は「出来高調書」として別紙にすることも多いです。見積書の内訳と同じ並びにしておくと 見比べやすくなります。

気をつけたいこと

出来高の考え方を先にすり合わせる

何をもって「50%終わった」とするかは 会社によって違います。元請けの担当者が現場を見て査定することもあるので 締め日の前に「今月はここまで」と写真や日報を添えて伝えておくと 話が早くまとまります。

追加工事は分けて請求する

工事の途中で追加や変更が出たときは もとの契約の出来高とは分けて 追加工事として見積と請求を出しましょう。混ぜてしまうと 残りの金額が分からなくなります。

最後の請求で残りを精算する

工事が終わったら 最後の請求で契約金額の残りを請求します。途中で値引きや変更があった場合は ここで最終の金額に合わせます。

前回までの金額をまちがえない

エクセルで管理していると 前回までの請求額を写しまちがえて 二重に請求したり 請求もれが出たりします。回数が多い工事ほど 前回までの合計が自動で出る仕組みがあると安心です。

出来高請求のよいところと注意点

よいところ

注意点

毎月の締め日ごとに 出来高を出して請求書を作る手間がかかります。工種が多い工事ほど 内訳の計算が大変になり 前回までの金額を写しまちがえるといった事故も起きやすくなります。

また 出来高の考え方が元請けとずれていると 請求のたびに金額の調整が必要になります。契約のときに「何をもって何%とするか」「締め日と支払日」を決めておくと あとが楽です。

出来高調書の作り方

出来高調書は「どの工事がどこまで進んだか」を一覧にした書類です。決まった書式はありませんが 次の順で作ると迷いません。

01

見積の内訳をそのまま使う

契約のもとになった見積書の工種と金額を そのまま並べます。見積と同じ並びなら 元請けも見比べやすくなります。

02

工種ごとに進み具合を入れる

数量で数えられるものは「150㎡のうち75㎡」のように数量で 数えにくいものは割合で入れます。

03

根拠になる写真や日報を添える

締め日の時点の写真や日報があると 「本当にここまで進んでいるか」の確認がすぐ終わります。

04

前回までの請求と残りを並べる

今回の出来高 前回までの請求 今回の請求 残りを最後にまとめれば 請求書と数字がそろいます。

資金繰りで比べるとどうちがう?

工期3か月 契約金額500万円の工事で 材料費や外注費などの支払いが毎月120万円ずつ出ていくとします。完成後に一括で払われる場合と 毎月の出来高で払われる場合を比べてみましょう(入金は請求の翌月末とします)。

1か月目2か月目3か月目4か月目
出ていくお金120万円120万円120万円—
一括払いの入金000500万円
立て替えの最大360万円(4か月目まで)
出来高払いの入金0170万円112万円218万円
立て替えの最大240万円(2か月目の月末から入金が始まる)

出来高払いなら 立て替える金額の山がぐっと低くなります。工事を何本も並行している会社ほど この差は大きくなり 銀行からの借入れに頼らずに回せる場面も増えます。

※ 金額は説明のための例で 消費税は含めていません。

出来高請求を楽にするには

出来高請求で手間がかかるのは 毎回の「前回までの合計」と「残り」の計算です。ゲンバリーでは 工事にひもづけて請求書を作ると 請負金額 前回までの請求 今回の請求 請求の合計と割合 残りの金額が自動でまとまります。見積書からボタン1つで請求書にもできるので 内訳を打ち直す必要もありません。

よくある質問

請け負った側が出来高を出して請求し 元請けが現場を見て確認する流れが一般的です。考え方は契約の前にすり合わせておきましょう。

契約の決め方によりますが 出来高の請求から前払金の分を差し引いていくやり方がよく使われます。

契約金額から前回までの請求の合計を引いた残りを請求します。変更や値引きがあれば ここで最終の金額に合わせます。
請求書と入金管理

請求書づくりと入金の確認をひとつに

見積書から請求書へは ボタン1つ。入金があったら金額を入れるだけで まだ払われていない請求がひと目で分かります。

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