技能実習生や特定技能のスタッフが 現場の大事な戦力になっている会社が増えています。一方で「日報を書いてもらうのが大変」「書いてくれても何のことか分からない」という悩みもよく聞きます。
この記事では 外国人スタッフに日報を続けてもらうためのコツを 現場ですぐ試せる形でまとめました。
日報が続かない3つの理由
1 日本語の文章で書かせている
話すのはできても 文章を書くのはまだ難しい というスタッフは多いです。白紙の日報用紙を渡されても 何をどう書けばいいか分からず 毎日同じ一言になってしまいます。
2 現場の言葉がむずかしい
「養生」「はつり」「墨出し」など 建設の専門用語は 日本語を勉強してきた人でも知らない言葉ばかりです。
3 書く意味が伝わっていない
日報が何に使われるのか分からないと 「出さなければいけない書類」になってしまいます。読んだ反応がないと なおさら続きません。
続けてもらう6つのコツ
文章ではなく選ぶ形にする
作業の内容 天気 進み具合などを 選ぶだけで書ける形にします。書く量が減るだけで 続けてもらいやすくなります。
母国語で読めるようにする
何を聞かれているかが分かれば 答えはまちがえにくくなります。選ぶ項目が母国語で表示されるだけで 入力ミスは大きく減ります。
絵やアイコンをつける
「足場」「配管」「塗装」などは 言葉より絵のほうが一瞬で伝わります。国籍が違うスタッフが混ざっていても 同じ画面で使えます。
写真で伝えてもらう
説明しにくいことは 写真が一番確実です。「終わったところを1枚」と決めておくと 事務所でも進み具合がよく分かります。
書くタイミングを決める
「片付けが終わったら その場でスマホから」など いつ書くかを決めておくと習慣になります。家に帰ってからだと忘れがちです。
読んだら一言返す
「ありがとう」「写真よかったよ」の一言で 日報は「見てもらえるもの」に変わります。続けてもらう一番の近道です。
安全の記録も日報で残す
朝礼の危険予知(KY)は 日本語が分からないと 聞いているだけになりがちです。日報の中に「今日KYをやったか」を残す欄があると 毎日の安全確認が習慣になり 記録としても残ります。
技能実習では 実習の内容を記録する日誌の作成が求められています。日々の日報がそろっていれば その材料にもなります。監理団体への報告のときにも 何をしてきたかを説明しやすくなります。
日本人側ができること
日報の仕組みと同じくらい大事なのが 日本人スタッフの伝え方です。
- 短い文で話す(「〜して それから〜して」とつなげない)
- 専門用語は 実物を見せながら教える
- 「分かった?」ではなく「やってみて」で確かめる
- あいまいな言葉(ちゃんと 適当に など)を使わない
- 数字や時間は 具体的に伝える
こうした伝え方は「やさしい日本語」と呼ばれ 自治体などでも広まっています。日報だけでなく 現場の安全にも役立ちます。
日報に入れておきたい項目
項目を増やしすぎると続きません。外国人スタッフの日報は 次の項目にしぼるのがおすすめです。
| 項目 | 入れ方 | ねらい |
|---|---|---|
| 日付と現場 | 選ぶ | どの日のどの現場の記録かを残す |
| 天気 | 絵から選ぶ | 雨で作業が止まった日などを後から確認 |
| 作業の内容 | 絵から選ぶ(複数OK) | 何をしたかが一目で分かる |
| 進み具合 | 顔のマークから選ぶ | 遅れそうな現場に早く気づく |
| KYの実施 | チェック | 安全確認の習慣と記録 |
| 写真 | 撮って添付 | 言葉の代わりに状況を伝える |
| ひとこと | 自由に(なくてもOK) | 困ったことや気づいたこと |
写真の撮り方をルールにする
写真は言葉の壁をこえる一番の道具ですが 撮り方がばらばらだと 事務所で見ても状況がつかめません。最初に次のようなルールを決めて 見本の写真を見せておきましょう。
- 作業の前と後を 同じ場所から1枚ずつ撮る
- 全体が分かる写真と 近くで撮った写真をセットにする
- キズや不具合を見つけたら その場で撮って送る
- 人の顔やお施主さんの家の中の私物は できるだけ写さない
- 暗い場所はライトをつけて ぶれないように撮る
写真が工事ごとにまとまっていれば 元請けへの報告や 写真台帳づくりにもそのまま使えます。スタッフにとっても「自分の仕事が記録に残る」ことは 励みになります。
始めるときの手順
なぜ日報を書くのかを伝える
「安全のため」「みんなの仕事を正しく記録するため」と目的を伝えます。日本語が得意な先輩スタッフに 母国語で説明してもらうと確実です。
最初の1回は一緒に書く
現場で実際に1回 となりで一緒に入力します。一度やってみせるのが 説明書を渡すより早く伝わります。
最初の1週間は毎日返事をする
はじめの1週間で「見てもらえている」と感じてもらえるかどうかが 続くかどうかの分かれ目です。
月に1回 日報を見ながら話す
日報をもとに 1か月の仕事をふり返ります。できるようになったことを伝えると 本人のやる気にもつながります。
よくある失敗
- 日本人と同じ紙の日報を渡す文章を書く前提の用紙は 外国人スタッフには負担が大きく 空欄のまま出てくる原因になります。
- まちがいを強く注意する入力のまちがいを責めると 書くこと自体がこわくなります。正しい入れ方を もう一度一緒にやれば十分です。
- 集めるだけで読まない読まれない日報は すぐに形だけになります。短くても毎日目を通しましょう。
母国語で書ける日報を使うには
ゲンバリーの日報は この記事のコツを最初から形にしています。スタッフは現場に貼ったQRコードを読むだけで 母国語の日報画面が開き 作業や天気を絵のボタンから選んで 写真を添えて送れます。日本語 ベトナム語 インドネシア語 ネパール語 中国語 英語に対応していて 事務所では日本語で読めます。KYを実施したかどうかも記録できます。
よくある質問
作業日報をスマホで母国語でも書ける
日報と現場の写真はスマホから。外国人スタッフは母国語の画面で ボタンと絵を選ぶだけで日報が書けます。事務所では日本語で読めます。

